住宅業界のウェブ評判管理 ~AISASの法則から考える風評対策~

住宅業界のウェブ評判管理 ~AISASの法則から考える風評対策~

これまで3回にわたって、広く不動産業界での炎上事例、必要な風評対策についてまとめてきました。仲介賃貸と投資では業界の特性や対処すべき風評の内容がまったく異なることがご理解いただけたかと思います。

不動産関連業の事例紹介は本稿で最後となりますが、トリを飾るのは、リフォーム事業者や工務店、ハウスメーカーなどを中心とした住宅業界です。

住宅業界がほかの業界と明確に異なる点、推奨されるウェブ対策はどのようなものでしょうか。以下にまとめていきたいと思います。

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家は一番高い買い物だからこそ…

家は一番高い買い物だからこそ…

「家は人生で一番高い買い物である」とは、よく言われることです。

生涯賃貸でまっとうするケースやシェアハウスで暮らすケースなど生活様式の多様化が進み、結婚して家を建てるという生活様式はもはや当たり前のものではなくなりつつあるのかもしれません。しかしそうはいっても、マンションや家を購入することは今もってなお、多くの人にとって人生の最も大きなイベントの一つであり、最も大きな買い物の一つなのではないでしょうか。これだけ重要な一大イベントなのですから、大きなエネルギーと覚悟が必要になるのはある意味当然のことでしょう。

いつもはお店やネットで気軽に買い物をし、ときには衝動買いをしてしまうような人でも、家を買うときはいつも以上に周到に情報を集めて、メーカーや土地、周囲の環境などを念入りに調べてから購入に踏み切るのではないでしょうか。
本稿では、この「情報を集める」「調べる」という行動心理について少しばかり掘り下げていきたいと思います。

消費行動モデル ~AIDMAの法則とAISASの法則~

消費行動モデル ~AIDMAの法則とAISASの法則~

20世紀の消費行動モデルはAIDMAの法則に支配されていると言われていました。本モデルは1920年代に米国で提唱されたものですが、人々がものを購入する際の行動プロセスを次のように定義しています。

Attention(認知)⇒Interest(興味)⇒Desire(欲求)⇒Motive(動機)⇒Action(購入)

簡単に流れを説明すると、一般の消費者は、テレビCMや新聞などから商品の存在を「認知」し、その商品に「興味」を持ちます。やがてそれが欲しいという「欲求」が生まれ、その商品が実際に有用であると知ることで購入の「動機」に繋がり、最後には商品を「購入」するに至ります。これらの5段階の頭文字をとってAIDMAの法則と名付けられました。
現在でもマスメディアの広告モデルの大前提となっている理論であり、多くの人にとって、気軽な買い物であれば、この流れに沿って購入に至ることがあるというのは納得できるところではないでしょうか。

しかし20世紀後半以降、ネットが普及するにつれ、この法則では説明しきれない消費行動モデルが出現するようになりました。そこで1995年に電通が最初に提唱したのがAISASの法則です。AIDMAの法則を発展的に解消させたモデルということができます。

Attention(認知)⇒Interest(興味)⇒Search(検索)⇒Action(購入)⇒Share(共有)

各頭文字をとってAISASの法則と名付けられたこの法則では、「購入」前後にネット社会ならではの行動が入っていることが特徴です。「商品」を認知して「興味」を抱くところまではAIDMAの法則と同じ流れをたどりますが、商品に興味をもったユーザーがネットで「検索」して比較検討するというプロセスが新たに加わりました。
「検索」による比較検討を通じ、商品に納得して初めて「購入」へと至り、購入したという経験をSNSや匿名サイト、商品の口コミ投稿などを通じて「共有」するという全く新しいプロセスが、ネット社会到来によって生まれたのです。

家を購入する際の行動プロセス

家を購入する際の行動プロセス

これまでAISASの法則について紙幅を割いて説明してきたのは、ほかでもない、家を買う際の消費者の行動プロセスが、このAISASの法則に典型的なパターンを示しているからです。
もちろん、AISASの法則は家の購入以外にも当てはまるものではあります。

例えば化粧品を買うときのことを想定してみましょう。
テレビCMを見ていいなと思い、そのまま比較検討せずにドラッグストアで購入することもあれば、人によってはネットで類似商品の評判を検索して、比較検討した結果、納得して購入へと踏み切る方もいると思います。後者のような慎重なタイプは比較検討に使用したメディアに口コミを書いたり、SNSで使用感を報告(=共有)したりしやすい傾向にあるとも言われています。

この点、化粧品購入の際の行動プレセスは多義的であるといえるでしょう。AIDMAの購入プロセスを踏むこともあれば、検索と共有という、AISASのプロセスを踏むこともあるということです。どちらのプロセスを踏むかは、消費者の人柄や性格によるところも大きいのかもしれません。

一方、家の購入に際しては、消費者はどのような行動プロセスを踏むのでしょうか。
あなたが新築一戸建ての購入を検討しているとします。

テレビCMでハウスメーカーを知り、なるほどいい家だなと興味を持ったところで、すぐにそのメーカーに連絡を取って担当と会い、そのまま契約するものでしょうか。一般的にいって、まずそんなに簡単に決めることはないと断言できます。
100人中100人がそのハウスメーカーを含めた数社のメーカーから資料を取り寄せ、さまざまな視点から比較検討するはずです。また多くの消費者はネットでの評判を調べて、悪い評判がでていないか、担当者が親身に対応してくれるかどうか、徹底的に調べることでしょう。

そして、多くの時間をかけて検討吟味して建てた(あるいは購入した)家のことは、そのあとも大なり小なりネットや口コミを通じて共有していくのではないかと思います。なぜなら、購入した家が満足できるものであったにせよなかったにせよ、それだけ苦労して知りえた情報や教訓は、他の人にも共有したいという強い承認欲求が芽生えるものだからです。

匿名掲示板「Eマンション」「E戸建て」は要注意

実際、ハウスメーカーや工務店、リフォーム業者のネットの評判は、その他多くの業界に比べても、非常にシビアかつ数多くの口コミが寄せられているケースがほとんどです。

良い評判が拡散されやすい反面、欠陥住宅や担当者の誠意の欠けた対応など、悪い評判は匿名掲示板などに残りやすい傾向にあります。

なかでもこの業界特有の匿名掲示板として知られているのが「EマンションE戸建て」です。
Eマンション・E戸建ては、ハウスメーカーやリフォーム業者ごとにスレッドが分かれているため、あらゆるハウスメーカーや地場工務店の会社名検索でほぼ1ページ目に上位化してきており、評判や口コミが非常に目立ちやすいところに特徴があります。

書き込みの内容も非常にリアルであることが多く、欠陥住宅やカビ問題などについても、具体的な立地の情報、竣工時期など当事者しか知りえない具体的な情報がかかれていたり、営業担当の名前がさらされてしまっていたりするようなケースも散見されます。

個別の口コミについては削除フォームが用意されているため、営業担当名がさらされているようなケースは削除が可能なことが多いのですが、いかんせん口コミ数が多いため削除申請もイタチごっこになりがちです。さらに厄介なことには、地場の工務店などの場合とくに顕著なのですが、ヴェニスアップデートの影響から地域商圏での検索結果でさらに上位化しやすい傾向にあり、仮に逆SEO対策を行っても非常に骨が折れることが多く、施策費用も高額になりがちです。

サジェスト対策を忘れずに

サジェスト対策を忘れずに

住宅メーカーやリフォーム業者の担当者からEマンション・E戸建ての風評被害についてご相談をいただくケースは年々増えてきているのですが、最も優先順位の高い対策として推奨しているのは、サジェストや虫眼鏡の非表示化対策です。会社名検索でEマンション・E戸建てが8~10位にいるような場合でも、サジェストの「評判」「口コミ」をクリックすると1位にきてしまうケースが実に多いのですが、そのような場合はまずは優先的にサジェストの非表示化対策を行うべきであるとお伝えするようにしています。

自然検索のクリック率の統計データによると、10位にあるサイトは2~3%程度のクリック率しかないのですが、1位になるとそれが30%ほどに跳ね上がることが知られています。
また、サジェストの評判系ワードを放置していると、会社名での匿名サイトの順位もさらに上位化しやすい傾向にあり、仮に会社名検索で3位以内に入ってしまうと手の施しようがなくなってしまいます。そのため、サジェストの対策が喫緊の課題となってくるのです。

まとめ

これまで見てきたように、住宅購入に際してはAISASの法則がとくに発動しやすい、つまりはユーザーの検索と共有という行動プロセスが踏まれやすいこともあり、住宅業界では他の業界にも増してウェブの評判管理が重要になってきています。

商品や会社ブランドの育成と醸成、風評を生まないための社員教育や商品開発力の強化が重要なことはもちろんです。ですが、それにも負けず劣らず重要なのはウェブでの評判管理であり、それらをしっかりと行っていかなければ受注減、売り上げ減に直結しやすいのがほかでもない住宅業界であるということが、これまでの事例を通じてご理解いただけたのではないでしょうか。

検索結果やサジェストの問題で会社の評判が悪くなってきている、売上げが伸び悩んでいるなどの課題を抱えながら、どこをどう対策してよいかわからないと悩んでおられる経営者や担当の方がいらっしゃいましたら、ぜひ風評被害対策カレッジお問い合わせフォームよりご相談ください。
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