DMCAとは? – 削除申請と悪用への対処方法

DMCAとは? – 削除申請と悪用への対処方法

近年、ウェブの著作権をめぐり様々な問題が取り沙汰されています。
特に問題になっている漫画や映像の無断アップデートから、自身が作成したコンテンツや書いた記事が無断で別サイトに盗用されているといったケースまで、もはや無法地帯とも言っていい状況です。

このような状況を取り締まるために制定されたDMCAについて詳しく解説していくとともに、Googleでの申請方法や、悪用されたケースについて、2記事に渡り詳しく見ていく事でDMCAについての理解を深めていきたいと思います。

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DMCAとは

DMCAとは2000年に施行されたデジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act)の略称で、ウェブにおける著作権の基準となっています。

例えば、ウェブ上で自らが書いた記事や作成した映像が無断で利用されている(著作権を侵害している)ような場合、そのコンテンツのプロバイダに対し、盗用したサイトの削除申請を行う事で違法に公開されている記事や映像を削除できるというものです。

DMCAの制定前まで、特に個人が運営しているサイトに違法にアップされたものに関しては、サイト運営者と連絡が取れず削除をしようにも手が出せない、という状況になりかねませんでした。

これでは
・ユーザーが違法サイトを本サイトと思いこみ流入が減ってしまう
・本サイトが違法サイトだと判断され、検索結果から消されてしまう
といったネガティブな状況に陥ってしまいます。

しかし法律の制定により、プロバイダに対して著作権侵害の申し立てを行う事ができるようになったおかげで、これら違法コンテンツに対して有効な削除申請を行うことができるようになりました。

また日本でも2年遅れの2002年にDMCAを元にした『プロバイダ責任制限法』が施行され、プロバイダが情報発信者および権利を侵害されたものに対して負う責任が明確化され、違法コンテンツに対して申請を行う事でサイトから該当のコンテンツを削除する事ができるようになりました。

DMCAは米国で制定された法律ですが、本社が米国にあるGoogleは日本国内からの申請についても原則的にすべてこの法律に基づいて審査をしています(正確には申請内容を審査するのはGoogleから委託を受けた第三者機関ですが、ここでは便宜的にGoogleと表記しています)。

Googleへの削除申請方法

それでは実際にGoogleに対してDMCAの申請を行う方法を確認していきましょう。

まずはhttps://www.google.com/webmasters/tools/dmca-notice?pli=1&hl=jaにアクセスし、『著作権侵害による削除』の申請フォームを表示します。
(Googleサーチコンソールへのログインが必要です。)

ここに、申請者の連絡先情報や削除申請を行う著作権対象物、該当のサイトといった情報を記入していく事になります。

フォームの入力内容

・連絡先情報の記入
ページの記載内容通りに名前(会社名)、著作権所有者、連絡先アドレス、国/地域を埋めていきます。

・著作権を侵害しているサイトやその内容の入力
該当のサイトのどの箇所がDMCAに違反しているのか、またその対象URL等を記入します。
審査を行う人が判断しやすいよう、規定に反している点は詳細に、正確に伝えましょう。
私情を入れてしまうと判断が付きづらくなってしまいますので注意が必要です。

・宣誓供述書、署名の確認

申請内容に偽りがないかの確認になります。
宣誓文をよく読み、問題が無ければチェックと署名をし、DMCAの申請を送信しましょう。

GoogleにおけるDMCA申請は以上の流れとなります。

DMCAが悪用されたケース

本来、著作権の保護のために利用されるDMCAの申請ですが、自身にとって不利になる記事や悪評が書かれている記事をネット上から削除する目的で使われることも少なくありません。
本来の目的からは逸脱した使い方ですが、ブラックハットな逆SEO対策として今でもこのような方法でコンテンツの削除を求めてくる対策業者も存在します。

正当な内容にもかかわらずDMCAの申し立てを受け、検索結果から削除された場合はどうすればよいのでしょうか?

削除に対しての異議申し立て

もし誰かから自身に対して申し立てがあり、Googleがそれに基づいてコンテンツの削除を行った場合、Googleサーチコンソールに『DMCAに基づく削除のお知らせ』の通知が届きます。

不当に削除された場合は、通知から『DMCAに基づく異議申し立て通知』を送る必要があります。Google側で異議申し立ての申請が妥当だと判断された場合は検索結果に再度表示されるようになります。
なお、異議申し立てを行った場合、自身の連絡先が申立人に通知されることになりますのでご注意ください。
また100%戻る保証はありませんので、どうしても納得がいかないといった場合はご自身で弁護士に相談する必要があります。

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まとめ

以上がDMCAの概要と申請の手段になります。
申請自体はだれでも行う事ができ、また代理で行う事もできるのでDMCAの申請を悪用したコンテンツの削除も後を絶たないのが現状です。

とはいえ、今まで野放しになっていたサイトを削除できるDMCAは正しく運用されれば著作権保護の観点から非常に有効な手段です。DMCAの概要と申請方法、違法な申請に対する対処方法を押さえておくことで、皆様のコンテンツを守る一助となれば幸いです。


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